アメリカTN TFT

概要

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米国/TFT: TPR Federal-Mogul Tennessee, Inc.
製造拠点(シリンダライナ)

米国 テネシー州
201 Helton Drive, Lawrenceburg, TN,38464 U.S.A.

海外赴任者インタビュー

石井 克喜

TPR Federal-Mogul Tennessee,Inc.(TFT)での仕事と生活について紹介したいと思います。

 

1-1photo_tft.JPG私はエンジニアと品質を担当しています。エンジニアとしては主に加工を担当しており、エンジニアの仕事は品質に直結するため、品質優先での業務を主に行っています。

 

現在の取り組みとしては、内径真円度不良低減を目標に掲げています。これは加工だけではなく、鋳造工程での影響もあり難しい問題ですが、鋳造を学ぶいい機会でもあり、日々改善に向け試行錯誤しているような状況です。 海外での仕事は、現地に仕事を教えることが主な業務になります。それには当然、英語が必要になります。基本的には誤解を生じることの無いように通訳さんの力を借りてやっています。

 

就任して役2年経ちますが、私の英語力は未だ単語レベルです。会話はだいぶ聞き取れるようにはなりましたが、話すのはなかなか難しいです。それを克服していくには、どんな手段でも現地の人とコミュニケーションを取るしかないと思います。英語ができないからと怖がっていたらどうしようもありません。必要なのは、伝えようとする熱意です。現場での実践とつたない英語でも、教えた内容は伝わっているようで、海外でもやっていけるなと自信を持っているところです。

 

アメリカの人は皆さん大変優しく、真面目で非常に頼りになる人ばかりです。困っていることがあればすぐに手を差し伸べてくれますし、チームワークが大変よいです。このチームワークがアメリカを支えているのだなと実感しています。こうした人柄のおかげで、不安なくのびのびと仕事ができるのもアメリカならではの環境かもしれません。

 

次に、アメリカの生活について紹介したいと思います。アメリカでは一軒家のアパートで妻と2人、会社のあるローレンスバーグという田舎町で生活しています。田舎町とは言ってもスーパーやドラッグストア、飲食店も多数あり、静かで大変暮らしやすい町です。心配な治安ですが、州・地域それぞれです。
住んでいる地域ではそうした不安はほとんどありません。裏通りや人気のない所は避ける、夜は出歩かないといった注意は海外では当たり前に必要で、日本が安全すぎるだけであることを忘れてはいけません。

 

2-1photo_tft.JPG食ですが、州都のナッシュビルまで行けば日本食材は手に入るので、自炊さえすればなんでも食べられます。昨年はアメリカで『初孫』や『石黒製麺のそば』で山形を感じながら年越しを迎えました。

 

 

 

 

3-1photo_tft.JPGテネシー州について自分の興味も交えて紹介したいと思います。私は、バーボン・ウィスキーなどのお酒が好きで良く嗜みますが、テネシーには、Jack Danieの醸造所があります。ここでは工場見学ができます。日本ではバーボンとして取り扱っているところが多いですが、厳密にはテネシーウィスキーというカテゴリーになります。製造方法も普通のバーボンとは異なるので、まさにテネシー独自のウィスキーではないかと思います。

 

4-1photo_tft.JPGただ、テネシー州の一部では禁酒法が未だに残っており、私の住んでいる地域でもお酒が当たり前に購入して飲めるのは、ここ数年だそうです。テネシー州ではウィスキーのほかに密造酒も有名で、それらはMoonshineと呼ばれています。アメリカ各地に存在しているようです。見た目は密造酒というだけあって、果物にアルコールをいれて缶詰として偽装していたようです。飲み口としてはアルコール度数が40%と高いですが、果物本来の甘味があり非常においしいお酒です。飲み方としてはストレートがおすすめです。薄めると香りが薄くなりおいしくありません。アメリカに来たら是非、Moonshineを試してみてください。

 

会社のあるローレンスバーグでは、様々なイベントが行われます。ロデオやクラシックカーの展示会、モンスタートラックによる走行イベントなど、アメリカならではのものを身近で味わうことができます。

 

6-1photo_tft.JPG 5-1photo_tft.JPG 左・ロデオ 右・ハリウッドカーミュージアム

 

少し遠出すれば、きれいなメキシコ湾があったり、航空博物館や自動車の博物館があったりと、自然から最先端のものまで本当に様々あります。こういったものに触れられるのもアメリカならではだと思います。このように、その国の歴史を感じたり、本場でしか味わえないグルメやスポーツ観戦をしたりできるのも、海外勤務の醍醐味です。それによって、自分の趣味になるような意外な発見があるかもしれません。

 

海外での生活は、めったに経験できない貴重な機会です。自分の成長・会社の成長・スタッフの成長を肌で感じ取れるのは海外勤務ならではではないかと思います。また、生活・仕事、全てにおいて自分の力が試される場所だと実感しています。この経験を糧にさらに社会に貢献できればと思っています。